WBC欠場となった巨人の坂本勇人が、またもや批判を浴びる事態となった。
WBC出場メンバーの内定情報が続々伝えられる中、選出されるか否かが注目されていた坂本。1月10日には原監督が、自身が客員教授を務める国際武道大で特別講義を開いた際に、栗山監督から相談を受けていたと明かした。いわく「彼が悩んでいるのは、ある選手を入れるかどうか」だったと、坂本を匂わせたのだ。
1月15日にスポーツ紙が、坂本がWBC侍ジャパン入りを辞退したと報道すると、17日には坂本自身が合同自主トレ中の沖縄で、代表辞退について練習後の取材に応じた。それが「コンディションについてや、シーズンに集中したい旨を伝えさせていただいた」というものだった。
確かに昨季の坂本は、故障によって3度の戦線離脱を余儀なくされた。83試合出場の打率2割8分6厘、本塁打5本、打点33など、レギュラー1年目を除けば、軒並み自己ワーストの不甲斐ない成績に終わっている。34歳という年齢を考えても、今季は崖っぷちに立たされている状態だ。
ただ、先の取材では、ともに自主トレをする若手について「まだまだ負けないよ、と思いながら一緒にやっています」「コンバートした方がいいんじゃないかとか、そういうのはすごく嫌だなと思いますね」などと闘志を剥き出しにする発言も飛び出した。
が、やはりと言うべきか、一連の坂本の対応に「なぜあの件に触れないのか」といった厳しい指摘が改めて出ているのである。球界関係者が溜息をつく。
「中絶トラブルを含め、昨季の不調の裏でたびたび飛び出したスキャンダルについて、今回もなんら語られることはなかったですね。この件については、球団からのお咎めもナシだっただけに、本人の口からひと言でも反省の弁があれば、少しは地に落ちたイメージを回復できたはず。相変わらず都合の悪いことには口を閉ざし『結果で示す』と言わんばかり。そんな社会人としてヘタレな、ひたすら逃げ回るだけの姿勢に、野球ファンは納得しないでしょう」
このままでは今季もまた、叩かれ続けてしまうことだろう。