10年に一度クラスとされる最強寒波が猛威を振るい、1月25日から26日にかけて、各地の高速道路や鉄道で積雪による立ち往生が発生した。様々な交通トラブルが相次ぐ中、
「積雪によって特に困るのは、私達の職業だ」
と語るのは、ホステス達である。寒波によって夜の店に降りかかる影響は何かと聞けば、
「気象庁や国交省は不要不急の外出を控えるように言っていますが、水商売はなかなか休むことができない仕事。お客様が来るというなら出勤しないといけないし、女の子達も生活がかかっています。昼間の仕事と違い、出勤しないと収入が得られないので、安易に店を休みにするわけにはいきません」(関西地方のラウンジに勤務するママ)
事実、1月25日は雪が降っても、営業を続けていたという。幸い店は繁華街の中にあるため、客入りはそこそこだったというが…。このママが続ける。
「問題は、その日の営業終了後。店のキャスト達は送りの車を使って帰るのですが、少し繁華街を離れると、積もった雪で全然進まなかったようです。遠くから出勤しているホステスは、普段なら30分で帰れる道なのに、2時間以上かかったと話していました。普段は滅多に雪が降らない地域なので、ドライバーもノーマルタイヤで来ていたみたいで。スコップも積んでいなかったので、積もった雪を必死に手でかきわけて送り届けてくれたようです」
早い時間であれば電車で返すこともできるが、店が終わるのは深夜1時。客は近くに住んでいる人やホテル泊の出張族ばかりなので、帰るのには困らない。
ママは最後に、こんな本音も。
「店はお客様の来店予定がなければ早く閉めて、女の子達を電車で帰らせることができる。雪が降りそうな日はなるべく、飲みに来ないでほしい、と…」
なんとも複雑な思いを漏らすのだった。