楽天から巨人に移籍したオコエ瑠偉が、存在感を見せている。
2月11日に行われた今季初実戦となる紅白戦では1、2軍合同の白組に「7番・右翼」で先発出場。4回二死満塁のチャンスで迎えた2打席目には、143キロの直球を右前適時打を放つ。7回の打席では全力疾走で遊撃内野安打をもぎ取り、初実戦で3打数2安打1打点と猛アピールした。スポーツ紙記者が語る。
「12日には白組の7番・指名打者として登場。ヒットはなかったものの、1打席目ではしっかりと四球を選んでいます。宮崎キャンプが終盤に入り、緊張と疲労はピークでしょうが、今のところは集中力を切らさず1軍に残ろうと、必死のようです」
そんなオコエに原辰徳監督も、11日の紅白戦後には「いいものが出た。ジャイアンツ1年目でも、経験値は持っている人ですからね。落ち着いて野球をやっているように映った」と称賛。首脳陣には好印象を与えているようだが、その日、オコエが残した率直なコメントには、ホンネがにじみ出ていた。それが、
「ジャイアンツは(年齢が)上の方も多いので、自分は完全に若手扱い。ルーキーと同じ(練習)量をしっかりこなす意識は久々」
というものだ。前出のスポーツ紙記者はアキレ顔で、
「楽天時代はしっかりと練習をするつもりがなかったと、自らバラしたことになります。これまでの7年間で結果が出ていないだけに、その間、ルーキー以上の努力をするのは当然のはず。ようやく心を入れ替えようとしているのか…」
オフには打撃動作を解析する施設に通い、フォームを改良した成果が出始めたのだろうが、
「彼の場合はプロとしての気持ちの問題が、常に問われてきた。またサボり癖を出さず、いかに持続できるか見ものです」(前出・スポーツ紙記者)
ファンは見た目だけでなく、中身の進化に期待したいところだろう。