岸田文雄首相が、3月10日に東京ドームで行われるWBC日本×韓国戦(東京ドーム)の始球式を務めることが複数メディアに報じられるや、大ブーイングが起きている。
岸田首相は開成高校時代に野球部に所属し、地元・広島カープの大ファン。外相時代の16年には、G7外相サミットのPRのため、マツダスタジアムで行われた広島×DeNA戦で始球式を務めた。また21年11月、広島の黄金期を築いた古葉竹識元監督が亡くなった際には、ツイッターで弔意を綴っている。
そんな野球フリークだけに、日本代表試合の始球式登場はない話ではなさそうだが、国民の目はかなり厳しい。政治ジャーナリストが語る。
「報道によれば、岸田首相の周辺はあくまでスポーツ新興に取り組む姿勢をアピールすることが狙いで、『外交とは関係ない』としているといいます。しかし『ではなぜ初戦の中国戦ではないのか』という疑問の声は多く、日本寄りの姿勢を見せ続ける韓国の尹錫悦大統領に合わせて友好ムードを演じる、まさに『政治利用』だと受け取られています。韓国では尹大統領が日韓戦を一緒に観戦するとの報道も出ているほどですからね。元徴用工問題など懸案事項が未解決の現時点では、あえて韓国戦で始球式をやる必要があるのか、はなはだ疑問です」
ましてや現在、岸田内閣は物価高騰や少子化、防衛費など問題山積の中、明確な方向性が国民に伝わらないまま支持率が低迷している。「始球式なんかやってる場合か!」と言いたくなるのも当然だろう。