日本シリーズを前にしても落合監督は手綱を緩めようとしなかった。荒木雅博や井端弘和にノックを浴びせたり、コンディションに不安を抱える岩瀬と20分以上も野球談議をするなど、これまでには考えられなかったかのような態度で選手と接している。
これも選手を味方につける落合監督一流の手段と言っていい。「リーダー犬を味方につければチームはまとまる」という発想なのだ。まさに、
「選手の気持ちを完全に読みきって人心を掌握する」(前出・中日中堅選手)
そんなところからも、「現在の12球団の監督の中で、唯一負けゲームを平気で作れる男」と言われるゆえんなのである。
そんな落合監督が「9月に入ってからの選手は本当に強くなった。成長している」と言って選手を賛辞しているが、これも球団に対する当てつけだという。
「選手を成長していると言って、次代の監督に引き継げば、勝てなかった時の責任は、次期・高木守道監督になる。〝やっぱり落合じゃないと〟という評価を見越しての発言だろう」
実際、落合監督に対する評価は、今シーズンのリーグ優勝で高まるばかり。そんな落合監督の去就に注目をしているのが数球団ある。新規参入では、すっかり「桑田真澄監督誕生」の活字が躍るDeNAは、実は落合監督就任も視野に入れているという。
「落合監督と親しい球団関係者が横浜にいるし、その人がDeNAでも球団に残留をすれば、本格的に動くでしょう」(球界関係者)
というのだ。落合監督のほうが、まだまだ未知数の桑田氏よりも、いろいろリスクが少ないというのも一因である。
そして、巨人の渡辺会長までもが、
「落合、アレは大監督だよ。ウチは原監督がいるから獲れないけど、いなかったらば獲りにいく」
と語っているように、その監督ぶりは高く評価されているのだ。
かつて清原和博の巨人入団によって、日本ハムにトレードになる時、渡辺会長のもとに挨拶に訪れた落合に、
「いつの日か、巨人に指導者として戻ってきてください」
と言われたというが、まさにそのひと言が、現実のものになろうとしているのだ。
ポスト原として、渡辺会長が画策した江川監督も、〝清武クーデター〟により実現の目は薄くなっただけに、可能性は十分。FA加入で原辰徳から巨人の4番の座を奪った男が、今度は監督の座も奪うことになるのかもしれない。
くしくも落合監督は日本シリーズ直前に、
「04年に日本シリーズで王さんと戦おうと約束していたのがようやく果たせた。両リーグ1位が日本シリーズを戦うのが一番」
と珍しく人情家の一面をのぞかせ、ファンの気持ちもつかんでいる。日本一の栄冠が、落合監督の強烈すぎる最後っ屁となるだろう。
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