ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で大活躍の侍ジャパンの指揮を執る栗山英樹監督。この指揮官を巡り、ある「仰天プラン」が浮上しつつあるという。
球界の重鎮OBの1人は、そのプランについて次のように明かす。
「将来、栗山監督を史上初のプレーヤー出身コミッショナーに推すというものです。歴代のコミッショナーは、現在の榊原定征氏のように財界の大物や官僚ばかりで、現役のプロ野球選手だった人はいない。比べられはしないが、相撲界では力士経験者が協会のトップの理事長に就任している。球界としては選手経験者がコミッショナーやセ、パ・リーグの会長に就任して組織を運営するのは悲願でもあるのです」
実際、過去には巨人の長嶋茂雄終身名誉監督やソフトバンクの王貞治会長をコミッショナーに推す動きは何度かあったが、タイミングや諸事情の問題でいつしか立ち消えになっている。
以後は、選手経験者の就任話は持ち上がっていないが、今回のWBCで世界一を奪還すれば、栗山監督の名前が浮上する可能性は少なくないのだという。在京スポーツ紙のプロ野球担当デスクも言う。
「栗山監督は東京学芸大学出身で、大学で教壇に立った経験もある知識人。しかも、監督として日本ハムを日本一に導いた実績もある。そこに、世界一監督の名誉が加われば、文句をつける人間はいないでしょう」
その上、栗山監督には他のプロ野球関係者にはない、大谷翔平との太いパイプがある。栗山監督がNPBのトップに立った際には、大谷を日本球界発展のためにフル稼働させられるというメリットへの期待も大きいという。
「問題は栗山監督の意向ですが、現段階ではWBC以降の動きは決まっていません。61歳という年齢を考えれば、仮にどこかの球団の監督として指揮を執るようになったとしても年数は限られてくるでしょう。その後の身の振り方としてコミッショナー就任というのは大いにあり得る話です」(前出・デスク)
近い将来、栗山監督が背広組のトップとして辣腕を振るう姿を見られるかもしれない。
(阿部勝彦)