「飲む中絶薬」がついに登場する──。去る2月、厚生労働省が国内初の経口妊娠中絶薬の製造販売を承認。この3月にも正式に承認されるかもしれないのだ。
現場の医師や望まない妊娠をしたくない女性たちからは「女性の選択肢が広がる」として期待が高まる一方で、大きく波紋が広がっている。
というのは、先日、劇団EXILEの人気俳優・鈴木伸之が女性を妊娠させ「産んでも認知はできない」と通告するなどしたスキャンダルが報じられたからだ。結果、その女性はやむなく堕胎したというが、女性たちはいまも賛否を論じている。それは以下のような感じだ。
「女性からすれば、悲しい結論を出さないといけない局面で、最大限に体の負担を軽くできるなら、経口中絶薬は有効だと思う」
「日本の中絶は手術が一般的だし、子宮内を金属製器具でかき回したり、管で吸い出そうとしたりと、世界的には時代遅れもはなはだしい。そうかといって、中絶は反対なんだけど…」
あるいは、こんな意見もある。
「銀座ホステスをしている友人が芸能人に誘われて、一夜限りのアバンチュールを楽しんだんです。でもその芸能人は避妊をしなかったらしく、『ゴムをつけて』と頼んだら『妊娠したら飲む薬があるから大丈夫だよ』と言われたそうです。男性も女性も『妊娠したら薬でなんとかできるからいいや』って軽い気持ちになる人が増えるんじゃないか。そう考えると、薬はちょっと…」
産婦人科医は、次のように力説した。
「薬にしても、体に負担がかかることは間違いありません。男性優位の社会はもうおしまい。女性も妊娠を望まないのであれば、必ず避妊を。さらには、相手を見極めて」