日本の夜の街が大きく変わりつつある。平成中期~後期に乱立していたキャバ店が減少し、代わりに「コンカフェ」が激増しているのだ。
コンカフェとは「コンセプトカフェ」の略で、コスプレした女性キャストがカウンター越しに接客する店のこと。料金は1時間3000円程度であることから、キャバ店やホストクラブに比べて安価で飲むことができる。
しかし、この新たな夜遊び文化にいまいち馴染めないのが昭和生まれのおじさんたちだという。その理由について、都内のコンカフェに飲みに行ったことがあるという40代男性が語る。
「20代の女性と安価で飲めるのはいいのですが、コンカフェのシステムにいまいち馴染めないんですよね。まず、店に入ると注意書きを見せられるのですが、『キャストへのプライベートな質問はお控えください』と言われるんです。プライベートな質問をしなかったら何を話せばいいのよ、と思いません!? 無理に話を合わせて『普段、どんなアニメ見るの』と聞いたけど、全然知らないアニメばかり言われてちっとも面白くなかったですね」
夜の店では多少は砕けた会話もしたい、というのも男性の本音だろう。この男性がコンカフェに行ったのはこの一度きりで、「同じ料金を払うのならスナックのほうが楽しい」と言う。また、別の40代男性からはこんな声も。
「コンカフェで500円~1000円ほど払うと、一緒にチェキが撮れるサービスがあるんです。女の子はバックがほしいからかやたら進めてくるのですが、そんな写真持ち帰っても家に置いておけないし、もし持ち歩いて妻や会社の部下にでも見られたらエラいことになります。写真サービスはオッサンからすると馴染めないシステムですね」
筆者も何度かコンカフェを訪れたことがあるが、客は20代から30代の若年層が多い印象だった。女性との会話を楽しんだり、男同士の付き合いで盛り上がるために夜の店に行く世代にとって、コンカフェの楽しみ方は理解に苦しむようだ。
(カワノアユミ)