サッカー国際親善試合「キリンチャレンジカップ」(24日・東京国立競技場、3月28日・大阪ヨドコウスタジアム)を戦った新生・森保ジャパン。
昨年末のW杯カタール大会の快進撃も、すっかりWBC栗山ジャパンの世界一で消し飛んだ状態だったが、2試合ともチケット完売で、計8万人を動員した。
ただ、試合の方はウルグアイ、コロンビアという南米の強豪相手に未勝利(1分1敗)に終わり、森保一監督は「結果が求められるのが代表戦なのに、申し訳ない」とホロ苦い再スタートとなった。
そんな日本代表での立ち位置が危うくなった選手が、MF久保建英(レアル・ソシエダ)だ。日本サッカー協会関係者によれば、
「2試合で久保に背番号10番をつける話もあった」
というのだが、帰国して受けた新型コロナウイルスの簡易検査で陰性確認がとれず、ウルグアイ戦を欠場。満を持しての途中出場となったコロンビア戦でもゴールはもちろんアシストもなく、相手選手の挑発に乗ってイエローカードまで受けた。「普段は突っかかるような自分ではない」と、試合後は反省しきりだった。
イライラの原因は、久保が「ここにパスを出してくれ!」とアピールしても、ことごとく「無視」されるなど、全くコンビネーションが機能しない点だ。
スペインリーグで4季目を迎える久保は今季、まずまずの成績とあって終始ご機嫌だが、日本代表に招集されるとサッパリ。昨年のW杯でも、決勝トーナメント直前に発熱で離脱したことから、今回は「(次の代表戦が行われる)6月にはもう何もないでしょう」と上を向いていたのだが…。
久保は21歳。あの中田英寿氏がA代表の主力としてW杯初出場の原動力となっていた年齢だけに、そろそろチーム内で無視されないような存在感を見せないと…。
(小田龍司)