中国の加工品会社「上海福喜食品有限公司」で期限切れの肉の使用が発覚し、日本マクドナルドが記者会見で謝罪した「チキンナゲット騒動」。社長のサラ・カサノバ氏は「この件は、1つの市、1つの工場による、数人の悪意を持った従業員による行動です。他のサプライヤー(調達係)には当てはまらない行動です」と弁明。クリーン化を図ろうとマクドナルド工場の公開を行ったり、アプリの会員全員に“安心・安全な商品を提供するための取組の強化”というタイトルで対応策を記したメールを送るなど必死の措置を講じている。マクドナルドの他にも、牛丼の吉野家、スターバックス、バーガーキング、サンドイッチのサブウェイも「上海福喜食品有限公司」の肉を使用したと見られ、同様に対応に追われている。
その騒動は「上海福喜食品有限公司」の肉を使用していない会社にまで波紋が広がっている。ケンタッキーの日本KFCがそうだ。この事について日本KFCはホームページで“日本国内のケンタッキーフライドチキンで販売している「ナゲット」は、すべて、国内産鶏を使用しています”と公表。原産地情報も公開している。さらには一部店舗ではナゲットの“半額売り”まで行っているのだ。
だがこれが巷の若者の間で話題に。ケンタッキーのチキンナゲットが飛ぶように売れているという。
「ケンタッキーは問題の会社の肉を使用していないし、半額なんてお得。今は夏休みとあって、行楽やバーベキューなど何かとイベントの多い季節。そこでケンタッキーのチキンナゲットを持参する人も急増している。ケンタッキーは意外なところで漁夫の利を得ています」(流通関係の業界紙記者)
それにしても餃子中毒事件や段ボール入り肉まんなど、何かと食の問題が多い中国。食へのモラルが改善される事を祈るばかりだ。