アスレチックスの藤浪晋太郎が、デビュー戦に続いてまたもや自滅した。
メジャー2戦目となるレイズ戦に先発登板した藤浪は、4回一死までは無安打無失点1四球と好投を見せていたが、2巡目を迎えた打線に四球と単打を与えて招いた二死二、三塁のピンチに、甘く入ったスライダーを狙い打ちされて、2点(先制点)を献上。続く5回にも3四死球と乱れて自ら一死満塁の大ピンチを招くと、今度は約150キロのスプリットを完璧に捉えられる。センターへの2点適時打を浴び、5失点でKO降板となった。
試合は11対0でレイズが圧勝。当の藤浪は「最初からいい結果が出るに越したことはないが、悪かったら悪かったで、反省して勉強したい」と試合を振り返ったが、コッツェイ監督は怒り心頭だ。メディアの取材に「前回と同じ過ちを繰り返している」「ストライクゾーンへのコントロールができていない」「打者に向かっていく姿勢が見えない」「5つも四死球を出して通用するはずがない」などの厳しい言葉を連ねて、藤浪への不満を爆発させたのである。
メジャーリーグの選手起用に詳しいスポーツジャーナリストが指摘する。
「2回続けて藤浪のような崩れ方をした場合、再び先発投手に起用されることはほとんどありません。ところが目下のアスレチックスは、チーム防御率7.00というひどい『投壊状態』にある。そのため藤浪にはもう1回、先発登板の機会が与えられるかもしれません。これまでのローテーションを考えると、4月15日のメッツ戦での千賀滉大との投げ合いが、藤浪にとって事実上のラストチャンスになるでしょう」
それでも結果が出なかった場合はどうなるのか。スポーツジャーナリストが続ける。
「藤浪はアスレチックスで5番目の高額年俸にあたる325万ドル(約4億3000万円)で1年契約を結んでいる。したがって、15日のメッツ戦で崩れたとしても、即座にマイナーへの降格や解雇を通告されることはないでしょう。おそらく藤浪は使い勝手のいい中継ぎ投手としてブルペン待機を言い渡され、それでも結果を出せなければ『敗戦処理投手』として使い倒されることになる。これがお払い箱へと至る、メジャーの厳しい現実です」
藤浪は今、掛け値なしの崖っぷちに追い込まれている。