開幕カード3連勝で意気揚々としていた風景は、どこへいったのか。阪神はアウェーの東京ドームで戦った4月11日の巨人戦で1点しか奪えず、大敗。開幕から9試合でチーム本塁打数1本と、球団ワースト記録を更新する事態となっている。
この日の試合も零封負けを逃れるのがやっとの状況に、岡田彰布監督は、
「点が取れへん。4試合で1点じゃあ、そらなぁ、なかなか勝てんよ」
と天を仰いだ。昨年秋の監督就任直後からキーマンに推した佐藤輝明、大山悠輔、新外国人のノイジーが揃って0本塁打では、得点力が上がるはずもない。球団OBも嘆き節だ。
「普通はどれだけ負けていても、対戦が一巡するまでは投手、野手ともに大きなテコ入れはしないのが通例。ところが岡田監督の話を聞いていたら、早くも我慢の限界に達している。10試合目でいきなり打順が変わる、あるいは選手入れ替えもありうる」
確かに岡田監督は「(野手のメンバーを)代えたくないとは言うてないよ」と打線テコ入れの可能性を口にしている。仮にそうなれば、
「巨人の原辰徳監督からすれば『岡田さん、焦ってるよな』と分かってしまう。阪神は貯金がまだ2つもあるけど、坂道を転げ落ちて連敗街道に突っ込むかもしれない」(前出・球団OB)
岡田監督は阪神一筋のOBらしく、セ・リーグ2連覇のヤクルトとともに、巨人への警戒度を強めている。悪循環を断ち切ることはできるのだろうか。