阪神タイガースは6月10日の日本ハム戦(エスコンフィールド北海道)に3-4で敗れ、今季初の3連敗を喫した。
「阪神は12球団で唯一、ここまで3連敗がなかったのですが、57試合目にしてとうとう…。土曜日の試合は今季、ここまで8戦全勝でしたが、9試合目で連勝が途切れ、デーゲームの連勝も9でストップ。さらには先発の大竹耕太郎が今季初黒星と、阪神の様々な不敗神話が止まってしまった形です」(スポーツ紙デスク)
阪神はこの日の試合で交流戦4勝6敗となり、ロッテと並んで交流戦最下位に転落。セ・パ両リーグの首位チームが共に交流戦最下位という珍現象が起きてしまっている。
「阪神はそのロッテとの首位決戦には2勝1分けでしたが、パの下位3チームである西武、楽天、日本ハムには全て負け越し。交流戦に入って、それまでの勢いが止まってしまった印象があります」(前出・スポーツ紙デスク)
ではなぜ勢いがストップしたのか。やはり、セはパより弱いのか。交流戦は6月10日現在、セ・パともに32勝(1分)と、まったくの五分。交流戦が始まった2005年以降、2019年まではパがセに大きく勝ち越す年が多く、セが勝ち越したのは2009年の一度だけ。2021年、2022年は2年続けてセが勝ち越し(2020年は新型コロナウイルスの感染拡大により、交流戦開催中止)と盛り返しており、セが弱いという印象は薄れつつあるのだが…。
「阪神の勢いが弱まった原因のひとつは日程でしょう」
と語るのは球界関係者だ。続けて、
「雨で中止になった6月2日(金曜日)のロッテ戦は5日の月曜日に組み込まれた。その結果、6月3日から11日まで9連戦という日程になりました。ロッテとDeNA、それに西武も9連戦になったので、阪神だけではないのですが、9連戦がずっと首都圏での試合だった西武やロッテに比べ、阪神とDeNAは過酷な移動を強いられた形です」
さらに阪神は、チームを牽引してきた村上頌樹と大竹耕太郎が、やや調子を落としつつある。
「村上は昨年、1軍での登板がなく、開幕からずっと先発ローテに入るのは初体験。大竹もソフトバンクで、昨年までの3年間はほとんど1軍で投げていませんでしたからね。そろそろ疲れが出始めてきているのではないか。昨年まで2年連続最多勝のエース・青柳晃洋が2軍落ちしているのも、2人への負担が増している原因。打線もノイジーや佐藤輝明がイマイチで、近本光司にヒットが出なくなっているのも気がかりです。近本は楽天、日本ハム6戦で21打数1安打と、それまでの好調が嘘のように当たりが止まってしまった」(前出・スポーツ紙デスク)
幸い6月11日の日本ハムと第3戦は、才木浩人が7回無失点と奮闘して、1-0で辛勝。今季初の同一カード3連敗は免れた。交流戦最終週、オリックス、ソフトバンクとの6連戦は地元甲子園での試合。ここで勝ち越すことが重要となる。
岡田阪神はどんなフィニッシュを迎え、ペナントレースに戻ることになるのか。
(石見剣)