ロシア極東のカムチャツカ半島にある「シベルチ火山」が大規模噴火を起こした。
噴火は4月10日夜に始まり、以後、複数回の噴火で、噴煙は高度2万メートルに到達。火山灰による雲は約10万9000平方キロメートルにまで広がったとされ、状況によっては日射量の減少により、地球規模で影響が出る可能性があるという。
このシベルチ火山、記録に残っているものでは1854年と1956年に大規模噴火を起こしているのだが、前者のタイミングがなんとも不気味なのだ。地層学の研究者が言う。
「1854年、日本では南海トラフ巨大地震にあたる安政東海地震、安政南海地震が起き、翌年には南関東直下型とされる安政江戸地震が発生しています。それからすでに100年以上が経過していることから、南海トラフに関しては専門家の間で『いつ起きてもおかしくない』と言われている。今回の噴火がトリガーになるのではないか。そんな恐怖がよぎります」
そもそもカムチャツカ半島は北米プレート上に位置し、太平洋プレートによる東側からの沈み込みの影響を強く受ける。南海トラフ地震に影響するフィリピン海プレートも同様だ。
「今回の噴火は地殻活動が相変わらず活発であるという証。南海トラフ巨大地震と無関係とは言いきれません」(サイエンスライター)
何がきっかけになっても不思議ではない。