人気コミックスを北村匠海主演で実写化した映画「東京リベンジャーズ」(21年・ワーナー・ブラザース映画)続編の公開が、間近に迫っている。
原作、アニメでも激アツの展開で話題になった「血のハロウィン編」が描かれ、ゴールデンウィークに前編「─運命─」、今夏に後編「─決戦─」の2部作で公開される。
異色のヤンキー作品とも言われた物語は、
「さえないフリーター生活を送っていた元不良の青年タケミチ(北村)が、元恋人のヒナタ(今田美桜)が殺されたことを知り、学生時代にタイムリープ。ヒナタが殺害される運命を変えるため、死に追いやった暴走族チームに近づき、情けない人生にリベンジする成長ストーリーです」(映画ライター)
21年公開の前作は、コロナ禍という厳しい状況下にもかかわらず、興行収入45億円、観客動員335万人を突破。実写映画No.1に輝いた。
さらに「鬼滅の刃」や「呪術廻戦」と並び、アニメもその人気に火をつけたことで、「東リベ」ブームが巻き起こる。続編への期待が膨らむのもナットクだ。
とはいえ、なぜそこまで爆発的ヒットという現象が起きたのか。前出の映画ライターが解説する。
「これまでの不良を主人公にした作品は、主に男性ファンを対象としたものでしたが、タイムリープを組み合わせたのが大きかった。先の読めない展開の連続に、アクションだけではなく、サスペンスやミステリーと表現するファンもいる。性別や年齢に関係なく夢中にさせたのです」
それでいて、しっかりとヤンキー作品ファンのツボも押さえていた。
「不良組織の抗争の最中、青臭い友情や、苦しくなるような悲劇が描かれています。暴走族の総長マイキー(吉沢亮)が仲間に檄を飛ばす『日和ってる奴いる? いねえよなぁ!!』など、心揺さぶる名言を連発。SNS上でセリフを真似したり、ツーブロックに刈り上げ、残った髪を後ろに垂らしたドラケン(山田裕貴)の弁髪姿を投稿する若者が続出したのです」(前出・映画ライター)
SNSの宣伝効果もハマり、東京より北関東など地方の集客がジワジワと伸びたのも、ヒットの要因だったという。
コロナ禍が落ち着いて追い風が吹き始める中、GWと夏の2連戦で「東リベ」再ブーム到来である。