中国の海外「秘密警察」が初めて摘発された。アメリカ司法当局は現地時間4月17日、NYマンハッタンのチャイナタウンで中国の秘密警察署を運営したとして、中国系アメリカ人の男2人を逮捕したのだ。
「日本国内にも中国秘密警察がある」と話すのは、在日内モンゴル出身の女性である。内モンゴルはモンゴルとロシアの国境に近い中国北西部の自治州で、モンゴル人500万人が暮らしている。日本国内の少数民族出身者や、日本人と結婚した中国人女性を、秘密警察官がマンツーマンで監視しているという。
「私たち少数民族はモンゴル語の名前を奪われ、北京語の名前に改変されます。モンゴル語の会話や文字の使用も制限され、日本国内に移住後も監視されている。今の仕事は私に定期的に電話をかけてくる中国人女性から紹介してもらいました。仕事を紹介してもらった見返りに給与の1割を巻き上げられるのですが、勤務先に相談などできるわけがない。内モンゴルにいる親族に危険が及ぶからです。中国秘密警察官は日本の金融機関にとって『大事なお客様』。取り締まるつもりはないでしょう」
勤務先というのは、日系の金融機関だ。信じられない話だが、金融庁は2年前から「日本に在留する外国人の方々やその支援者の方々に向けた利便性向上」を目的として、金融業界の外国人人材活用を推進している。外国人との共生などと聞こえのいいことを言っているが、チャイナマネーを引き込みたいのは明らかだ。
このため、在日外国人のカネを引っ張ってくる「保険のおばちゃん」にも、外国籍の保険外交員が増えている。金融庁が特に在日外国人に勧めている金融商品が個人型確定拠出年金(iDeCo)で、国民年金の被保険者であれば国籍不問で加入でき、在日外国人でも税制優遇が受けられる。
日本人に金融商品を売るより「節(脱)税のために」非課税の大口契約をしてくれる在日中国人はお得意様なのである。そして、
「中国秘密警察ネットワークを駆使して営業成績を上げる在日中国人が、日系企業で出世していく」
と、前出の内モンゴル人女性は言う。毎朝我々と同じ満員電車に乗り、同じものを食べ、共に働く優秀な同僚には「秘密警察官」という別の顔があるのだ。
サイバー攻撃は海外からとは限らない。金融庁の「売国政策」のおかげで、日系金融機関には中国国籍、北朝鮮国籍、ロシア国籍の職員が勤務するようになった。外部からの不正侵入を手助けする細工もできるし、企業内部からも我々の銀行口座から年金、保険、株取引まで個人情報にアクセスすることが可能なのである。これらのビックデータに比べれば、マイナンバーの情報量など些細なものだ。
岸田内閣は日本人にばかり増税を押し付ける一方で、官僚は外国人に「非課税」を指南しているのだから腹立たしい。日本でもその気になれば、金融商品の不正取引や脱税を足掛かりに、国内の中国秘密警察を検挙できるはずだ。
だが国会に超党派の「日中友好議員連盟」(現会長・二階俊博元自民党幹事長、前会長・林芳正外相)がある限り、日本国内の中国秘密警察の検挙など不可能だろう。