WBC参加後に来日せず亡命説が流れるなど、行方不明、無断欠勤状態が続いていた中日のジャリエル・ロドリゲスが4月27日にSNSで、メジャーリーグでプレーしたい意向を示した。
キューバ出身のロドリゲスは「夢を追うことを決めた。中日との契約を破棄した」などと一方的に綴り、中日には戻らない思いを初めて明かしたが、ロドリゲスは今も中日の支配下選手だ。契約が生きている選手を、球団が簡単に手放すわけにもいかない。加藤宏幸球団代表はロドリゲス本人、そして代理人弁護士と連絡が取れたとして、手紙も届いたと明かした。そこには球団への感謝とともに、メジャーリーグでプレーしたい旨が書かれていたという。
4月27日の広島戦前、勝ちパターンを担うセットアッパーの清水達也が、右肘の違和感で1軍登録を抹消。ロドリゲス不在の中、奮闘してきただけに、「逃亡男」は思わぬ形でチームに悪影響を及ぼしている。球団関係者が吐き捨てるように言う。
「帰ってこないものは帰ってこない。いつまでも帰る、帰ってこないで引っ張るだけ、時間の無駄。とはいえ、球団のメンツが潰れるし、まだまだ解決まで時間がかかりそう。結果は分かっているのに」
かつては森繁和元監督のルートで、ドミニカ共和国出身の優良助っ人を次々と発掘。目利きは間違いなかったが、すでに球団を離れており、補強するなら自前でこれから探す必要がある。開幕からわずか1カ月、チームが低迷する立浪ドラゴンズが、またも壁にブチ当たっている。