ヤクルト・村上宗隆が、なかなか不振から抜け出せないでいる。打撃成績はセ・リーグ規定打席到達者の最下位争いを繰り広げる体たらくだが、
「バッティング以上に深刻なのは、守備でしょう。昨年15、一昨年13と、三塁手としてリーグ最多失策を記録していますが、今季はすでに7つを数え、失策王の汚名返上とはなっていません」(スポーツ紙デスク)
ヤクルトOBの野球解説者・宮本慎也氏が、5月9日にYouTubeチャンネル〈野球いっかん!〉で語ったところによれば、
「守備位置が深すぎるんですよ。あそこが無難にこなせる距離として、深くしてるんじゃないかなと。憶測ですけど。ボクはもうちょっと前の方がいいと思いますよ。例えばバウンドが合わなかった時に、下がれる時間も欲しいんですよ」
現役時代に遊撃手部門、三塁手部門で10度のゴールデングラブ賞に輝いた宮本氏のアドバイスだけに、説得力を伴っている。
さらにもうひとつ。スローイングは「縦」が基本であり、「横」にしてしまうと、
「全方向に悪送球の可能性が出てしまうんですよ」(宮本氏)
その上で「守備位置の見直し」「キャッチボールをもう1回、丁寧に」と助言したのである。
かつて巨人の坂本勇人は、他球団でありながら現役時代の宮本氏に教えを請うた。そこで「キャッチボールは肩慣らしではなく、スローイングの練習である」と真の意味を知ることに。そして「縦回転」のスローイングに矯正している。
低調ヤクルトの復活は、村上の両肩にかかっていると言っても過言ではない。打撃復調と守備力の強化が急務なのである。
(所ひで/ユーチューブライター)