侵略者プーチンが、過去最大の窮状へと追い込まれた。長引くウクライナ侵攻で、ロシア軍は当初、「T-90」をはじめとした「T-80」「T-72」などの主力戦車を約2500両配備したが、今年2月の時点で1600両を失ったとされている。
その状況を図らずも全世界に晒すことになったのが、5月9日に執り行われた第二次世界大戦の戦勝記念日における記念式典だったのだ。
ウクライナ侵攻の影響を受け、20以上のロシア地方都市で、軍事パレードの中止が発表された。例年、モスクワでは多くの戦車が走行するなど、国威発揚と国民の結束を促すには十分なイベントとなっていた。
ところが機械化部隊を率いた戦車は、たったの1両だけ。それも第2次大戦で使用された、旧ソ連時代の「T-34」なるシロモノだった。
「これは1939年に開発されたもので、博物館にあってもおかしくないような、旧式中の旧式です」(国際軍事アナリスト)
このポンコツ戦車のほかに、装甲車や防空システム、大陸間弾道ミサイル(ICBM)「ヤルス」などは登場したものの、
「昨年は見られた、第3世代と呼ばれる近代的戦車『T-90』や、最新鋭の『T-14』の姿はありませんでした。ロシアはウクライナ侵攻の長期化により、多くの戦車が破壊され、著しい兵器不足が指摘されています。『現役』の戦車は全て出払ってしまい、相当な数を失っている可能性がある。パレードに出せるものなどなかったのです」(前出・国際軍事アナリスト)
対するウクライナは、イギリスの「チャレンジャー2」、ドイツの「レオパルト2」、アメリカの「M-1」という、各国からの供与と訓練が済み、世界最強の戦車部隊で反転攻勢をかける。
「第2次世界大戦以来のスケールで戦車戦が展開される、との見方もあり、あっけなく決着がつくかもしれません」(前出・国際軍事アナリスト)
どうするプーチン!?