田中が女優に転身したのは20年放送の深夜ドラマ「絶対正義」(フジ系)が初演。脇役ながらいきなり濃厚キスシーンを体当たりし、「元局アナ」ギリギリの限界色香を体現した。これを皮切りに「M~愛すべき人がいて」(テレビ朝日系)での嫉妬に狂うサイコな秘書役、「生きるとか死ぬとか父親とか」(テレビ東京系)ではラジオのパーソナリティを務める女子アナ役など、幅広い役柄で途切れなくドラマ出演を続けている。
「特に印象深いのは『ルパンの娘』(フジ系)のセクシー女泥棒。折しも1st写真集がバカ売れ中の最盛期に、網タイツにボンデージ姿で女王様的な妖艶さを際立たせていました。黒ボンデージと別に、純白ドレスで、男を挑発するシーンは『氷の微笑』をイメージしたそうで、ソファに座り、足を組み替えるシーンはシャロン・ストーンを彷彿させる。ゲスト出演ながら、シリーズ2にも再登場を果たしたのは、露出コスプレでの映えるエロさがあったからこそでしょう」(織田氏)
実に女優転身3年余でこれまでの出演ドラマはすでに16本。これほど引く手数多の売れっ子女優になっているのには理由があるという。
「その『ルパン──』で田中を起用した武内英樹監督は女優・田中を『どういうふうにキャラクターを演じると人気を博せるかをすごい理解している』と高評価。元NHKアナから女優に転じた野際陽子との類似性を指摘した上で『20年後は大女優になっている』と太鼓判を押しています。田中がこれだけ途切れずにドラマで起用されるのは、振り切った演技もさることながら、自身のキャラを把握した上で的確な表現ができる発信力の高さ。多くのプロデューサーたちが感心しながら注目しています」(芸能デスク)
しかし、これだけの活躍でも田中はまだ物足りないと感じているという。昨年からはバラエティー番組への出演を控え、女優業1本にまい進しているのだ。
女性誌記者が女優・田中のどん欲なまでの素顔を語る。
「かつてTBSを退社しフリーになった際には、帯番組の司会をすることを目標としていたが、今はズバリ大河ドラマ出演に軌道修正しています。女性誌などに連載を持つ美容法に関しては一家言持つみな実ちゃんですが、ドラマ現場では、自分の演じる役柄について意見こそ言うものの、監督の演出にすべて従うことに徹している。『最愛』(TBS系)では、代名詞である“美のカリスマ”をかなぐり捨て、ぼさぼさヘアにスッピン顔でフリーライター役を演じていた。これは監督の『この役にはあざとかわいい田中みな実はいらない』という指示に従ったものでした」
この飽くなき女優魂の賜物か、念願の大河の切符が舞い込んだという。