昨年、カタールで行われたサッカーW杯で日本代表の「10番」を背負った南野拓実が、久しぶりに「世界を驚かせた」。
それは5月14日、フランス1部のリーグ・アン第35節でのこと。ASモナコに所属する南野は、リールと対戦した。先発出場を飾り、キックオフを任されたのだが、そこで「大事件」が起きてしまう。
「キックオフのホイッスルが鳴った後、南野は味方にバックパスをすると見せかけて、フェイント。それから前線に向かってドリブルを開始したのです。相手選手が戸惑いのジェスチャーを見せると、主審も慌てて笛を鳴らし、南野のファウルを取りました」(サッカージャーナリスト)
ルール上、キックオフ後の最初のキッカーは、2タッチ以上ボールに触れてはいけないと定められている。そのため、相手ボールの間接フリーキックで、試合は再開された。これには自チームの同僚も相手チームも、そしてサポーターたちも大口アングリのボー然である。
世界中のサッカーファンに「笑撃」を与えた場面について、前出のサッカージャーナリストが首をかしげる。
「プロはもちろん、小学生の試合でもまず見られない珍プレーです。おそらく、世界初の出来事だったのではないでしょうか。なぜこの判断をしたのか、試合後も謎のまま。ただ、プレーが止まった後、南野が監督の方に向かって不満を表すように手を広げていたため、監督の指示だったという説も囁かれています」
試合は0-0のスコアレスドローで、モヤモヤしたまま終了。
今シーズンの南野といえば、出場機会を求めてモナコに移籍したが、なかなか持ち味を発揮できていなかった。
「ヨーロッパの移籍マーケットで、市場価値はガタ落ち。移籍金は半額に暴落したと言われ、現地メディアには『フィジカルが弱すぎる』と厳しい指摘をされることも。とはいえ、本人は腐ることなく練習態度も真面目で、日本代表復帰を狙っています。森保一監督は現状を常に注視しているそうですが、こうした目立ち方がマイナスにならなければいいのですが」(日本サッカー協会関係者)
次こそは「たくみ」なゴールで復活を印象づけ、ファンの熱視線を独占してほしい。