競技が違うのだから比較のしようがないのだが、サッカー選手から見ると、プロ野球の間でまかり通っている「ジョーシキ」に違和感を覚えることがあるようだ。
「チームの負けが込んでも監督を変えないのはなぜ?」もそのひとつ。そんな疑問を呈したのは、元サッカー日本代表の内田篤人氏だった。それもそのはず、プロ野球ではめったに聞かないシーズン途中の監督交代劇も、サッカー界では耳慣れたことだからだ。
この疑問に持論を展開したのは、内田氏のYouTubeチャンネル〈内田篤人のSDGsスクール!〉に出演した元ソフトバンクの川崎宗則氏だった。
「野球って監督の影響が少ないスポーツなんですか」と内田氏が問えば「少なくないですね」。続けて、
「監督はモチベーターなんですけど、サッカーみたいに戦術や練習メニューは決めないで、実は各コーチに任せるんですよね。だから野球は監督よりも、コーチが変わることが多い。監督は広報です。毎日、新聞に喋る広報なんです。監督はいかに毎日の試合を総括をして、インタビューを受けていかないといけないか…」
年間約140試合のプロ野球と、J1リーグ34試合のサッカーでは1試合の重みが違うから…という意見もあるが、
「野球にも降格システムがあれば、監督がどんどん変わるのではないか」(スポーツライター)
それでも、オレ流で中日を日本一に導いた落合博満氏や、ヤクルトを3度の日本一に輝かせた野村克也氏の例もある。メディアにウケるだけが監督の仕事ではないだろう。
(所ひで/ユーチューブライター)