ポストを手にする者あれば、失う者あり。小野寺五典前防衛相(54)の交代は「下半身の防衛」がぬるかったからだといわれる。
「真面目そうなキャラですが、実は遊び好き。昨年5月、中国の潜水艦が沖縄・久米島の接続水域に侵入した夜、銀座の和風キャバクラでホステスと飲んでいたことが発覚しました」(自民党担当記者)
覚醒剤逮捕されたASKAが愛人の栩内香澄美被告と出会った場所として知られる、人材派遣大手パソナグループ南部靖之代表主催のパーティ。ここに小野寺氏を含む現職閣僚5人が出席していたことが明るみに出たが、小野寺氏は常連だったことで、安倍総理から「二度と行かないように」ときつく叱責されたという。自民党担当記者が続ける。
「このパーティで知り合った女性がいたのでは、と言われています。いずれにせよ、そうした遊びが夫人にバレ、離婚も視野に入れた話し合いになる、と。これから先、集団的自衛権行使や自衛隊法改正などでヤマ場を迎え、防衛相がメディアに露出する機会が増えます。そこで女性問題、スキャンダルが発覚すれば、マズいことになる。だから大臣を外れたのです」
野田聖子前総務会長(54)は、党三役から外され、入閣も逃して涙を飲んだ一人。自民党関係者が声を潜めて話す。
「8月中旬、山梨県鳴沢村の別荘にいる安倍総理を古賀誠元幹事長(74)が訪ね、『野田聖子と逢沢一郎(60)を何とかしてくれないか』と頼んだのです。衆院議運委員長の逢沢氏が当選9回でいまだ入閣できないというのは、永田町では失格の烙印を押されたようなものですから」
古賀氏は、今年3月の講演会で安倍総理を「わがままなお坊ちゃん総理」と批判した宏池会=岸田派の重鎮で親中派。すでに政界を引退したとはいえ、
「あの大物がわざわざ頭を下げに来たことに安倍総理は痛快さを覚え、『親中、親韓派っていうのは何だかんだいって利権とか権力に弱いんだな、ハハハハ』と、バカにする言い方をしたそうです。野田氏といえば、総理の政策を進める総務会長の職にありながら、左翼系月刊誌『世界』6月号で集団的自衛権行使容認を批判し、安倍総理を激怒させた。そういう人物を、安倍総理は許しません。逢沢氏も無視されました」(自民党関係者)
安積氏が言う。
「内閣改造があった9月3日は野田氏の誕生日。都内ホテルで政治資金パーティを開きました。登壇した議員たちが『将来の自民党を牛耳るのは野田さんだ』『日本を代表する最初の女性総理になるのではないか』などとスピーチしましたが、本人は『誰も内閣改造について触れないから秘書に聞いたら、気の毒で聞けないんじゃないですか、と言われた』と自虐的でした。安倍総理からは、祝電が届いていました」
「独裁者」の高笑いが聞こえてくる──。