歌舞伎役者・市川猿之助の復帰への道は残されているのか。
猿之助が出演している映画「緊急取調室THE FINAL」の公開が延期されることを、6月1日、配給の東宝・製作委員会が発表した。同作は16日公開予定だったが、延期の理由は「総合的な判断」という。
猿之助は、5月18日に東京目黒区の自宅で両親とともに倒れているのが見つかり、その後、両親の死亡が確認された。一家心中を図ったとみられ、現在も猿之助が警察から事情を聞かれている状況だ。
また、猿之助が監修を務め、中村壱太郎、市川青虎、市川團子らが出演予定だった歌舞伎舞踊特別公演「夢見る力」(7月8、9日、東京・三越劇場)も中止が決定。関係各社が協議して中止を決めたという。
一部では猿之助が自殺幇助で逮捕される可能性が報じられているが、芸能リポーター・石川敏男氏は6月2日放送の「す・またん!」(読売テレビ)で、独自取材した歌舞伎興行を行う松竹関係者の話を紹介。それによると、
「松竹は猿之助に今後どんなことがあろうとも歌舞伎に復帰させたい」
という。
5月20日~27日、東京・明治座の歌舞伎公演の昼の部の代役で話題になった市川團子はまだ若く、すぐには猿之助を継げない。またその父・香川照之(市川中車)も歌舞伎の世界は短いので継げない。そのため、猿之助の屋号・澤瀉屋を守るためには復帰してもらうしかないということらしい。
芸能ライターは語る。
「万が一、猿之助が逮捕ということになれば、果たして復帰できるのかどうか…。将来、團子が5代目猿之助を継ぐのは既定路線だとしても、猿之助が歌舞伎界から離れてしまえば團子に澤瀉屋の芸を伝える人物がいなくなってしまう。そこが難しいところです」
果たして猿之助、澤瀉屋はどうなるのか。
(鈴木十朗)