弁舌の巧みさでは世界屈指と言われるロシアのプーチン大統領が、最新動画で二度にわたり言葉に詰まるシーンがあったという。欧米の諜報関係者らはすでにそのシーンを分析。プーチン氏の健康問題に異変がないかなど情報集めに躍起だ。
日本の公安関係者が語る。
「プーチンの言葉詰まりは、ウクライナ内務省関係者が6月18日のロシアでの記者会見の動画をツイッターに投稿したことから明らかになった」
その動画では、ロシアの記者がプーチン氏にウクライナの反転攻勢の総司令官を務めるヴァレリー・ザルジニー総司令官の居場所を知っているのかと質問。そこでプーチン氏は「ザルジニーはどこにいる?」と隣座のスタッフに助言を求めているのだが、その際に何度も言葉を詰まらせ、どもったのだ。この「言葉詰まり」動画は瞬く間に、全世界に拡散された。
「確かに弁舌に長けるプーチンがどもるのは異例。そのため欧米の諜報機関などでは、3つの可能性を指摘している。1つはウクライナの反転攻勢で攻め込まれているため、司令官の話を聞かれて動揺したというもの。2つ目はザルジニーの名を聞くだけで怒りがこみあげた、3つ目が過大なストレスの影響です」
医療関係者が言う。
「もちろん動画だけでは確かなことは言えませんが、見る限りでは異常なまでのストレスが心身を蝕んでいる可能性を疑います。ストレスが過ぎると脳梗塞が引き起こされる可能性さえある。脳の血管が詰まり、血液の巡りが悪くなることで体にマヒなどを引き起こす。その前兆症状として、言葉がうまく出てこない、体に力が入らない、足を引きずるなどの兆候が出ます」
同じような症状は、2000年4月2日、首相在任中に倒れ、5月に亡くなった小渕恵三氏にも見られたという。
「倒れた原因は脳梗塞とされ、その前日の記者会見では10秒ほど言葉が出なくなり、兆候がすでに出ていたという見方もあります。一時的に脳に血流が流れなくなる症状で、今回のプーチンの『どもり』とも重なります」
プーチンの健康問題はこれまでも色々と取り沙汰されてきたが、ストレスに晒され続けていることは間違いなく、一気に症状となって噴き出す可能性が十分にある。
(田村建光)