広島カープが首位をうかがっている。7月6日の阪神戦は、先発投手の野村祐輔が6回無失点。打線は小園海斗が今季1号2ランを放つなど、4-0の完封勝ち。3連戦のカード勝ち越しを決めた。この時点で首位・阪神に2.5ゲーム差と大接近し、5年ぶりのリーグ優勝を狙う位置にきた。
そんな快進撃の要因のひとつに新井貴浩監督の人間力があると、現地メディア関係者は言う。
「人格者の新井監督は若い頃からメディアに対してサービス精神旺盛で、無理なお願いやインタビューも断らないことで有名です。現役時代から新井監督に世話になった地元メディアの関係者はたくさんいて、今や彼らが監督を支えています。批判的な論調を避け、地元テレビ局は情報番組で新井カープの扱い時間を増やして応援しています。新井監督のためにオール広島で盛り上げようという地元メディアの一体感が、選手とファンを後押ししていると言っても過言ではありません。優勝への気運が高まっています」
令和の時代に即した指導方法も、選手をいい方向へ向かわせている。
「失敗しても決して叱りません。積極的な姿勢を評価して逆に褒めることで、チャレンジできる環境を整えていますね。ハツラツとしたプレーが増え、若手が伸び伸びとしています。一方でベテランにも気使いをしてコミュニケーションを取り、田中広輔や菊池涼介、中崎翔太を再生させました」(前出・地元メディア関係者)
指導者未経験で就任したアライさんが、その人徳でチームを上昇させているのだった。