7月2日に札幌の繁華街ススキノにあるホテルの一室で起きた「頭部切断」事件。北海道警(札幌中央署捜査本部)は7月24日、職業不詳の田村瑠奈容疑者と父親で精神科医の田村修容疑者の父娘2人を死体損壊、死体領得、死体遺棄の容疑で逮捕。翌25日には瑠奈容疑者の母親でパート従業員の田村浩子容疑者も、同容疑で逮捕した。
瑠奈容疑者と修容疑者が事件前、札幌市内のディスカウントストアで、スーツケースとノコギリを購入していたことが判明。道警は「瑠奈容疑者は被害男性の頭部をノコギリで切断した後、スーツケースに入れて持ち去った」とみており、家族全員が逮捕されるに至った猟奇性があらためて浮かび上がってきている。
そんな中、新たな不穏情報も流れている。地元社会部記者は、
「実はこの頭部切断事件の12日前にあたる6月20日夜、札幌市東区の小学校に近い住宅街で、切断された黒猫の頭部が放置される、というおぞましい事件が起きていたのです。警察は何者かが故意に切断した可能性があるとして、動物愛護法違反の疑いで捜査を始めるとともに、小学校付近のパトロールを強化していたのですが…」
そこに今回のススキノでの事件が発生。猫などの弱小動物の頭部を切断、放置した後、いよいよ人間での犯行に及ぶというのは、これまでの猟奇事件でもよくみられたパターンだが、
「それだけに、地元住民の間では『黒猫の頭部切断放置事件とススキノでの頭部切断事件には、なんらかの関係があるのではないか』との声が上がっているのです」(前出・社会部記者)
猫の頭部が放置されていた札幌市東区には、修容疑者が精神科長を務めていた勤医協中央病院がある。また、3容疑者が同居していた自宅がある札幌市厚別区は、札幌市白石区を挟んで札幌市東区とは指呼の間に位置しているのだ。
目下のところ、両事件を結びつける証拠は出ていない。だが、仮に関連性がなかったとしても、猫の頭部を切断、放置するような危険人物が存在する懸念は依然として残る。地域住民は心穏やかではいられないだろう。