阪神が広島の「クセ盗み」に苦しめられている。
7月28日からの3連戦は、2勝1分けと阪神が勝ち越した。シーズン後半戦で互いに「アレ」を狙って戦う好敵手相手に、岡田彰布監督は「ようわからんなぁ。おーん」と腑に落ちない返答。さらに相手の守備体系についても「ようわからん。だから点を取られるやんか」と言いたい放題だった。
ところが、見守った球界OBの評価はちょっと違う。「新井カープの方が上」だというのだ。ヒントは4時間56分の熱戦で引き分けに終わった第2戦にあった。
「6回表2アウト1塁の場面、1塁走者の小園海斗は、相手捕手の梅野隆太郎が送球できないほど、完全に投手のモーションを盗んで盗塁を決めた。前日の第1戦も矢野雅哉、秋山翔吾、小園が合わせて3盗塁を決めている。以前から同じパターンでやられているのに、まだ防ぐことができない阪神の脆さが浮き彫りになりましたね」
これで対戦成績は阪神の9勝5敗。直接対決は残り10試合だ。傷口が浅い間に手当てをしなければ、大打撃を食らうのは間違いないだろう。