3ヵ国共同開催で行われているFIBAバスケットボールW杯。日本代表は8月27日、その沖縄ラウンドの第2試合で、格上のフィンランド代表に大逆転勝ち。W杯では初めて、欧州勢から勝利を挙げた。
「会場となった沖縄アリーナはほぼ満席で、まるで人気アーティストのライブ会場のような盛り上がりでした」
こう話すのは、地元スポーツ関係者である。
日本代表では河村勇輝(横浜)と富永啓生(ネブラスカ大)の2人が躍動。第4Qの大逆転劇の主役となったが、この日のPOM(プレイヤー・オブ・ザ・マッチ)は、40分中38分に出場して19リバウンド、フリースロー確率93%で、勝利に大きく貢献したジョシュ・ホーキンソン(SR渋谷)だった。試合を見ていたバスケットファンなら、満場一致で納得したことだろう。
ホーキンソンは米シアトル出身で、今年2月に日本に帰化したばかり。自宅にはサイン入りのユニフォームを飾るほど、(シアトル・マリナーズの)イチローの大ファンだ。日本でバスケをする決心をしたのも、イチロー選手に「頑張って」と励まされたことを理由に挙げている。イチローに活躍を見せることが、ひとつのモチベーションとなっているのだ。
「勝利直後のネット、SNSのトレンド1位は『ホーキンソン』。彼なくして勝利はなかった証です。おそらく試合を見ていたであろうイチローの効果が爆発しましたね」(スポーツライター)
日本代表は2次リーグ進出を懸けて8月29日夜、超難敵オーストラリア代表との1次リーグ最終戦に挑む。
(飯野さつき)