インドの無人月探査機「チャンドラヤーン3号」が月の南極付近に着陸したのは、8月23日だった。インド政府の発表によれば、同地域への着陸は史上初で、探査車は約2週間、月の組成の調査などを行う。訪問先の南アフリカから着陸を見届けたモディ首相も、X(旧Twitter)で、ミッションを担ったインド宇宙研究機構(ISRO)の技術者らを、最大限の敬意をもって祝福。この着陸成功は旧ソ連、アメリカ、中国に次ぐ4カ国目で、インドの宇宙開発における先進国入りを、全世界に大々的にアピールする結果になった。
周知のように、月は自転周期と公転周期が同一なため、地球に対して常に同じ面が向けられている。
「これは1回転約27日と8時間周期で自転している月が、地球の周囲を回る公転周期と一致するため。実は月の裏側には、地球外生命体が地球を監視するための秘密基地がある、と主張する宇宙物理学者がいます。それを地球に気付かせないために、自転と公転の周期を同一化させているのだと。この説に信憑性を持たせたのが、ソ連の有人宇宙船による月周軌道飛行の一報を受けて急遽、1968年12月に有人で月へと飛び立つことになった宇宙船『アポロ8号』。人類初の月周飛行に成功したこの乗務員が、地球との交信の中で放った『月にはサンタクロースがいる』という発言だったのです」(宇宙問題に詳しいジャーナリスト)
アポロ8号はフランク・ボーマン、ジム・ラヴェル、ウィリアム・アンダースという3名の宇宙飛行士を乗せて12月21日に打ち上げられ、月の軌道上に到着。月を10周し、詳細を調査したのち、25日に帰還することになった。
とはいえ、この発言には諸説あり、無事に地球に帰還できることをクリスマスにかけて「サンタからのプレゼントだ」とジョークを飛ばしただけ、との解釈がある。一方、NASA関係者の中にも「サンタクロース=宇宙人」説は根強く、それが「NASAが宇宙人の情報を隠蔽している」との説を増幅させている。現在もなお、その真相について多くの謎を残しているという。
はたして今回のインド無人月探査機が、どのような映像を伝えてくれるのか。月にサンタクロースはいたのか。全世界が注目している。
(ジョン・ドゥ)