路上に立ち、客を探して体を売る「立ちんぼ」のニュースをよく耳にする。東京なら新宿・歌舞伎町の大久保公園が頻繁に話題になる。同様に問題視されているのが、大阪・梅田の兎我野町にある「アメリカン通り」だ。
2019年から20年にかけて、梅田の地下街にある待ち合わせスポット「泉の広場」で立ちんぼをしていた17歳から64歳の女、計61人が現行犯逮捕された。これ以降、立ちんぼは姿を見せなくなっていたのだが、泉の広場から地上に上がったラブホテル街の狭い路地に移動。そこがアメリカン通りなのである。
週末の夜ともなれば、20人ほどの20代30代の立ちんぼがいたが、これが再び、忽然と姿を消すことになった。近隣の飲食店従業員が事情を語る。
「アメリカン通りで客待ちをしていた3人の立ちんぼが、8月末に逮捕されたんです。この報道があった後も何人かは見かけたのですが、つい先日、また警察官が来て注意したようです。関西のテレビ番組ではたびたび、この通りの件は報道されていた。それがきっかけで知れ渡り、一時は野次馬が多くいましたね。それで警察も本腰を入れ始めたのかもしれませんが」
新宿の大久保公園には、多い時で50人以上の立ちんぼがおり、野次馬も雑然とたむろしている。警察が注意しても全く気にしていない様子だ。一方で梅田のアメリカン通りは道が狭く、警察の姿が見えると、一気に警戒モードになる。
2025年には万博を控えている大阪。イタチごっこになったとしても、大阪府警はさらに立ちんぼ排除、浄化作戦に力を入れることだろう。