大阪・梅田で「立ちんぼ」をしていた17歳から64歳の女、計61人が現行犯逮捕されたのは、令和元年から2年にかけてのことだ。梅田の地下街には古くから立ちんぼが集まることで有名な、待ち合わせスポットがあった。それが「泉の広場」だ(写真)。
ここに立ちんぼが集まるようになったのは16、17年前。女性の年齢は30代から50代が多く、料金はホテル代込みで1万2000円から2万円ほど。客が全然つかない日はホテル代込みで「1万円でいい」と言う女性もいた。
だが2019年12月に大規模改修が行われ、シンボルだった噴水が撤去されると、立ちんぼスポットはグルメ街としてリニューアルされた。一斉逮捕以降、立ちんぼを見かけることはすっかりなくなった。彼女達はどこへ行ってしまったのか。
「今は警察の目を気にしているのか、その待ち合わせ場所から地上に上がったホテル街によく立っているのを見かけます。以前のように客から声かけられるのを待つのではなく、マッチングアプリで客を引いていますね。アプリで出会ったと言えば、警察の目をごまかすことができますから」(近隣の性サービス店従業員)
公衆の場で客を探して立ち続ける「客待ち行為」は禁止されている。そのため、マッチングアプリや出会い系サイトなどで客を捕まえ、待ち合わせをしてホテルに入るのが、今は主流なのだ。他にはこんな方法で客を捕まえることも。明かすのは、立ちんぼ事情に詳しいホテル関係者だ。
「『やり手ババア』みたいな女が街に立って、常連客や知り合いに声を掛け、女の子を仲介しています。やり手ババアに直接、電話して紹介してもらうこともできます。複数人で客を待っていると怪しまれるので、これも警察の目から逃れるためでしょう」
逮捕されぬよう、慎重になって客を捕まえているようだ。だが、かつての待ち合わせスポットに立っていると「知らない男性に声を掛けられることがある」と話す女性も。どうやら古くからの客には、今でも立ちんぼがいる場所として、定着しているようである。