夏休み中の全国の山での事故が過去最多の約740件だったことが分かった。警察庁によると、山の遭難事故は2021年から増加傾向にあり、今年は昨年の同時期より70件多い738件、遭難者は23人増の809人といずれも過去最多になったという。
9月に入ってからも10日には北アルプスの五竜岳で61歳の男性が滑落して死亡。11日にも同じく北アルプス鹿島槍ヶ岳で40代の女性が滑落し、翌日に死亡が確認されている。これから紅葉登山のシーズンが本格化する中、遭難事故の多発が懸念されている。
13日放送の「グッド!モーニング」(テレビ朝日系)では、山の事故で高額の救助費用を請求された女性を取材。女性は7月に白馬岳で登山中、よろけて10メートルほど滑落。打撲などで自力での下山が困難となり救助要請をしたという。番組では無事救助された女性に後日届いた請求書が届いたことを紹介。「一体いくらかかったのでしょうか」と視聴者に問いかけた。
「答え合わせでは、民間に救助されたという女性が3人で15万3000円請求されたことを明かしました。女性は『こんなにかかるんだってビックリしてます。安いとは言えない』とコメントしていましたが、ネット上では、『自分の命が15万で助かったのなら激安』『どこが高いのか』という声が上がりました。女性は保険に入っていたため事なきを得ましたが、1人5万円が高いと感じるようならば山に登らない方がいいかもしれませんね」(登山ライター)
遭難時に行政のヘリコプターによる救助が難しい場合には民間業者が担うことがあるが、その場合、1時間程度のフライトで40~50万円の費用がかかる場合もあるという。「自分は大丈夫」などと軽く考えないで、山に登るときは必ず山岳保険を掛けるようにしたい。
(ケン高田)