女性がスナックに通う「スナ女(スナック女子)」が増加している。ここ数年、一種の流行といっていいほどだ。ブームになったのは、女性誌や若者向けの雑誌でスナックの特集が組まれたことがきっかけだといわれる。
今年5月から都内各所で開催された「スナック初心者入門ツアー」には開始から2カ月で、20代を中心とした女性の予約数が前月比の約4倍に急上昇。なぜ、若い女性がスナックにハマるのか。日頃からスナックに通っているという30代の「スナ女」にその魅力を聞くと、
「この年齢になると女友達と飲みに行っても、子供がいる子は早く帰ってしまうんですよ。学生時代のように、二次会でカラオケに行くこともなくなったし。でも独り身としては、もう少し飲みたいとか歌いたいこともあるじゃないですか。スナックならママが話し相手になってくれるし、カラオケも歌える。料金が1時間3000円で飲み放題、という店がけっこうあるので、コスパもいいんですよね」
女性が一人で飲む場所といえばバーが挙げられるが、1杯1000円のカクテルを飲むならば、スナックの方が安価で済むのだという。スナックではボトル制か飲み放題かを選べることがあり、女性は男性よりも飲み放題料金を安く設定しているところが多い。
その一方で、20代の「スナ女」からはこんな声が。
「終電がなくなった後、酔った状態で1人でスナックに行くことがあります。深夜の時間帯で女1人で入れるのって、居酒屋かバーくらいしかないじゃないですか。居酒屋だと料理を注文しないといけないのですが、そこまで食べられないんですよね。バーはだいたい店内が静かなので、酔っ払った状態で行くのは気まずいと感じてしまう。スナックなら多少、騒いでも何も言われないし、1人で行っても他のお客さんと喋れるのがいいんですよ」
終電を逃して飲み足りない女性にも、スナックは居心地がいいらしい。ちなみに筆者は地方出張の際に、スナックに入ることがある。地元の人しか知らないような美味しい店を教えてくれたりするので、オススメだ。
(カワノアユミ)