阪神・村上頌樹投手が9月25日に中日戦(バンテリンドーム)に先発し、5回5安打2失点。試合は2-1で阪神が敗れたものの、自身初の規定投球回に到達。防御率1.75で最優秀防御率のタイトルを当確にした。
14日に18年ぶりのリーグ優勝を決めた阪神だが、村上以外にも選手たちの個人タイトル争いが熱い。25日終了時点で岩崎優投手は現在セーブ1位タイ、大竹耕太郎投手は勝率8割5分7厘で、DeNA東克樹(15勝2敗、勝率8割8分2厘)に次いで2位。前提条件の13勝まであと1勝で、初タイトルに望みをつないでいる。他にも中野拓夢は安打1位、大山悠輔は出塁率1位、近本光司は盗塁1位と、それぞれ個人タイトルが目前だ。
ところで個人タイトルを獲得すると、どんなおいしいことが待っているのか気になるところ。26日放送の「おはよう朝日です」(ABCテレビ)に出演した、中日、阪神OBで野球解説者の福留孝介氏がそのへんについて語っていた。
中日時代、首位打者2回、最高出塁率3回を獲得した福留氏。翌年の年俸については急激には上がらないが、年俸とは別に「タイトル料」はプラスされると説明。加えて首位打者を獲る「コツ」については、「1日に3打数1安打1フォアボール」を意識していたといい、
「これをするだけで3割3分3厘。だから僕は1打席目にヒットを打ったら、今日はあと1個フォアボールを取ればいいと思っていた。2本目が出れば『ラッキー』と思っていた」
と明かした。また、実は最もうれしいこととして用具メーカーとの契約を挙げ、
「メーカーは契約にランクがある。用具を提供してもらえる選手、その下には自分で買わなきゃいけない選手もいる。(タイトルホルダーになり)一番上になると自分モデルの用具が販売され、これができると自分で子どもたちにプレゼントするときに『俺のモデルだけど…』って言える」
とも。今季、阪神からはあと何人、個人タイトル獲得選手が出るだろうか。
(鈴木十朗)