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おじさん2人の横で20代女性2人が大騒ぎ!理由を聞いてみると…/日本全国「旅打ち行脚」~船橋競馬(上)

 南関4場、いや難関4場の最後、巨漢のジャイアン(「船橋の主」たる競馬ファンの知人)と行く船橋競馬は、愉快なギャンブル行脚になった。

 9月下旬は18日に青森共同通信社杯の競輪決勝、23日は福岡ボート普通開催5日目、24日が下関ボートプレミアムGIヤングダービー優勝戦、1日あけて船橋参戦の強行スケジュールとなり、まるでギャンブル旅烏である。

 船橋は都内の自宅からは1時間と少々。老化現象なのか、何度か出かけたことがあるのに乗り越し、逆走して約束の時間をオーバーし、ジャイアンと合流となった。

 先に担当者に挨拶を済ませ、前のめりで場内へと向かう。難関4場目、勝利あるのみ。幸いにもジャイアン宅は船橋競馬場駅から4駅。彼はここを庭にしている。心強い。難関場を締め括るには、最強のパートナーである。

 船橋競馬場は改修を経て、2024年春にはピカピカの新しいBスタンドが完成する。すでに一部のスタンドは新しくなっているが、Bスタンド側はまだ改修中。この日は3階と4階の有料席がすでに満員御礼。ゴール横、外の椅子席で観戦する。気候がやっと落ち着き、競馬日和、いやナイター日和の秋の日だった。

 というわけで、9月26日、第6回2日目。5Rは2歳四組下、左回り、7頭立て、1500メートルだ。船橋は左回り、1周1400メートルの外コースと、1周1250メートルの内コースがある。4コーナーは緩い曲線で、ゴールまでの直線は300メートル。9月上旬に出かけた金沢競馬は1400メートルと1500メートルでレースが行われたが、この日の船橋は1000メートル、1200メートル、1500メートル、1600メートル、1800メートルと、バラエティーに富んでいる。各馬の距離別持ち時計をチェックするのはボケ防止の頭の体操、と思った方がよさそうだ。

「正太郎が出てますよ」とジャイアン。①チビッコモンスターに乗る川島正太郎騎手のことだ。船橋の主いわく「穴男」。その言い方に迷いがない。

 しかし、ここは⑥ナイトロで堅そうだ。能試(能力試験)800メートルのタイムが、他馬とは1秒以上も差がある。初出走が3着、次は初勝利か。専門紙でもグリグリの本命だ。

 しかし、1着⑥で堅くても、⑥以外の能試のタイムは甲乙つけがたい。こういう時は広めに6頭ボックスだ。結果はナイトロの圧勝で、3連単⑥④⑤8100円をゲット! 想定外の好配当になった。

 続いて6RはC3選抜馬、左回り、8頭立て、1000メートル。このレースは②④⑦⑧の4頭が、それ以外の馬とは力が違っている。だが軸を決めることができないので、4頭ボックスの24通り。できるだけ高配当が来ることを願う。結果は②④⑧で3連単2190円。ちょいトリガミとなった。

 この日は7R、9RにJRAと地方競馬の若手騎手が闘うYJS(ヤングジョッキーズシリーズ)のトライアルラウンド船橋第1戦、第2戦が組まれていた。7RはC3選抜馬。ともに1800メートル、フルゲートの14頭が出走した。各地から集まった騎手がほとんど初騎乗で、慣れない馬場を走る。混戦必至で難しい馬券だ。

「⑧マオノジェットを買うかどうか」と言うジャイアンに対し「⑤アイノシルヴィアを買うかどうか」と意見が分かれる。結果は1着⑤、2着⑧、3着⑦が来て、3連単5万6640円の高配当になった。お互いに買わなかった⑧と⑤が1・2着という、神様のいたずらのような結果になった。

 隣りでは20代の女性2人が騒いでいる。一方が9番人気⑦プチポワンの複勝を買っていたという。⑦は②コスモヴェレッドとの写真判定になっていた。彼女は気が気じゃなく、「吐きそう」と叫んでいる。「⑦プチポワンが出てるよ」と教えてあげても、冷静に聞くことができないくらい興奮しているのだ。「3着⑦番」の確定が出ると「ヤッター!」と大きな声でバンザイ。⑦は鼻差先着。複勝640円だった。

「おめでとう」と声をかけたら、スマホを見ていたもうひとりが「内定が来た!」と大喜びしている。聞けば面接を受けた第一志望の会社から、内定の連絡が送られてきたという。2人とも大当たりだ。

 お互いに買っていない馬が1・2着という不運に見舞われたおじさん2人。気を取り直して、めしタイムとなった。

(峯田淳/コラムニスト)

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