これで俄然、タイガースが有利に――。クライマックスシリーズのファイナルステージ第1戦(10月18日)で、阪神が広島を撃破。アドバンテージの1勝を含め、阪神はこれで2勝となった。阪神先発・村上頌樹が6回1失点の力投を見せたが、広島先発の九里亜蓮は5回4失点と精彩を欠いた。
実は試合が行われる前、この日の昼過ぎに試合展開を予測していたのは、前巨人1軍打撃チーフコーチの大久保博元氏だった。YouTubeチャンネル〈デーブ大久保チャンネル〉で〈【99.9%阪神】広島が勝ち上がるには、今日の九里の投球が全て〉と題した動画内で、次のように論じている。
「あのおふたりは見事にストライクしか打たない」
まずは1・2番コンビ、近本光司と中野拓夢の選球眼を称える。そして4番・大山悠輔のキャプテンシーも絶賛だ。
「デッドボールでも塁に出ようとする。追い込まれたら粘る、粘る、粘る。バットに当てて全力で走っていく」
極め付きはバッテリーの頭脳で、
「僕は梅野(隆太郎)より坂本(誠志郎)の方が読みづらくて、フォーク投げときゃ絶対三振するのに、高めに真っすぐを2球放らせる。『なんでだ?』って。僕なんか第三者で冷静に見てても疑心暗鬼になるってことは、バッターは追い込まれたら9割フォークと思ってるのに、高め、高めって来るんで。飄々とやるんですよ打たれても、抑えても」
では、広島が勝ち上がるにはどうすればいいのか。
「広島がどうやって立ち向かうのかというと、今日(の先発)、九里(亜蓮)なんで、まず九里が抑えるしかないです。先制点を絶対に与えない」
4回に1点を先制したのは広島だったが、その裏に1点を返され、続く5回には追加で3点を献上している。大久保氏が示す「条件」をクリアできなかった広島は、もう崖っぷちに追い込まれたことになる。
(所ひで/ユーチューブライター)