現在9勝の河原田がレース後に武豊(54)からアドバイスをもらうなどレベルアップを図る中、同期の小林美駒(18)も7勝を挙げる活躍をみせている。
「所属先の鈴木伸尋厩舎には、東のリーディングジョッキーの横山武史(24)も所属している。来期から開業する千葉直人先生も調教助手だったので、2人からアドバイスをもらっている姿をよく見ます」(スポーツ紙美浦担当記者)
9月9日中山6Rでは、単勝242倍(15番人気)のパワポケビーを3番手追走から3着に残した。
「連対数は少ないですけど、先行馬とタッグを組んだ時の安定感はトップジョッキー並みです。前走の4コーナー通過順が3番手以内だった馬は〈3 4 12 32〉で3着内率37.3%(同165%)ですからね。今後もしっかりマークしておきたいです」(伊吹氏)
昨年51勝を挙げて最多勝利新人騎手賞に輝いた今村聖奈(19)。今年は21勝と精彩を欠いているが、
「狙いはダート戦で、父にストームキャット系種牡馬を持つ馬とタッグを組んだ時です。成績は〈9 7 7 53〉で3着内率30.3%(同86%)で、このうち前走の4角通過順が11番手以内だった馬は〈8 7 7 39〉で3着内率36.1%(同106%)にアップ。1月5日中京4Rで10番人気のシュガーコルトを3着に持ってきましたし、全体的な成績が落ち込み始めた3月以降に限っても、この条件に該当したレースでは優秀な好走率をキープしています」(伊吹氏)
ストームキャット系産駒が活躍する舞台の1つが福島のダート戦。11月4日から開幕する秋の福島開催は要チェックだ。
「去年の3回福島から今年の夏の福島開催の過去1年に限ると、3着内率は29.7%(同109%)に達しています。今春4月9日の福島3Rでも、小林美駒騎手とタッグを組んだ7番人気のミツカネヴィーナスが3着に健闘。ストームキャット系産駒&女性騎手との組み合わせで穴をあけるパターンは、これからさらに増えてくるかもしれませんね」(伊吹氏)
河原田&古川が2、3着して大波乱を演出したのも最終レースだったが、1日の終わりには、ドッキリするような激走も多々ある。
7月30日の新潟12Rでは、今村と永島がワンツーを決めて馬連9070円、3連単は10万170円だった。
「今年の最終レースに限ると女性騎手の3着内率は17.7%ですが、複勝回収率は94%で昨年よりもアップしています。このうち前走4着以内の馬に限ると3着内率37.9%(同122%)なので、前走好走馬に騎乗する時は狙い目です」(伊吹氏)
GⅠシリーズの裏開催こそ、女性騎手による〝お宝馬券〟が眠っていそうだ。