JRAの今村聖奈騎手が先週、7戦7敗でついに100連敗。昨年JRA賞最多勝利新人騎手賞を受賞したのが信じられないほどのスランプに陥っている。
少々良いところを見せたのは、ワイルドベティに騎乗した新潟・日曜6R。ブービー人気馬だったが、中団につけジリジリ脚を伸ばし3着にもってきた。10頭立てながら3連単は1万4280円。諦めずに彼女を追いかけていた競馬ファンは、いい思いをしたはずだ。
しかし、それ以外は人気よりも着順が下のレースがほとんどで、復活の兆しが見えてこない。このままでは騎乗数が増えることはなく、勝ち星を挙げるのはますます困難になってくる。
その一方で、ライバルの永島まなみ騎手は勝ち星を積み上げ、リーディングの順位を着々と上げている。先週も2勝を挙げ、今村との勝ち星の差は11となった。
「永島はこれまで特別勝ちがないのが汚点でしたが、土曜のメーン・飛翼特別でようやく勝ってみせた。騎乗したアジアノジュンシンは10番人気だったものの、末脚勝負に賭けて4馬身差の圧勝。落ち着いて騎乗し馬の能力を存分に発揮させたのはさすが。今後、乗鞍がますます増えていくでしょうね」(トラックマンA氏)
今村は今週も新潟で6頭に騎乗する。10月21日(土)は3R・2歳未勝利のギルティプレジャー、7R・3歳以上1勝クラスのインフィニタスの2頭。22日(日)は6R・3歳以上1勝クラスのファイアネイド、7R・3歳以上1勝クラスのコナブラック、10R・妙高特別のスカイナイル、12R・3歳以上1勝クラスのニシノコウダイの4頭。
このうち、脈がありそうなのはファイアネイド。まだ1勝馬だが、これまで【1142】と堅実な走りをしており、2勝目を挙げるのも近い。牝馬にしては馬格があってパワーもある。今回は他に抜けた馬もいないので、連敗を阻止するチャンスだろう。
ただ、今村は24日から蒲郡ボートレース場で開催される「SGボートレースダービー」の初日にゲスト参加。池添謙一騎手、ミルコ・デムーロ騎手と共にダービージョッキートークショーを行う。ホリプロに所属する彼女にとってタレント活動も大事なのだろうが、ただいま絶不調中、しかも舟券を買うことができない19歳の彼女が参加するのは疑問だ。
(競馬ライター・兜志郎)