小型犬は通常、大型犬の2倍近くの寿命があるとされるが、このほどハンガリー・ブダペストのエトヴェシュ・ロラーンド大学の研究者らにより、30キロを超える犬は加齢による身体的衰えは早いものの、認知能力の衰えは遅いとの研究結果が発表された。1万5000匹の犬を対象に、検証されたものだという。。
飼い主にとって十数年の年月を共にすれば、ペットとはいえ、その存在は間違いなく家族そのものであることは言うまでもない。そんな家族同然の犬がもし、人間のように自らの意思で命を絶ったとしたら…。愛犬家はその事実をどんな思いで受け止めるのだろうか。
スコットランド南部には、付近を流れるクライド川に架かる「オーバートウン・ブリッジ」と呼ばれる橋がある。なんとこれは「犬が自殺する橋」として、記録されているだけで50匹が自ら命を絶っているのだ。以前から地元では、さまよう霊が犬を誘って死の世界に導いている、といった怪奇伝説が囁かれている。欧州の怪事件やミステリー現象に詳しいジャーナリストが解説する。
「橋があるオーバートウンは、ケルト神話でいう『シン・プレイス』(薄い場所)と呼ばれ、つまり霊界に近いとされてきた場所です。この橋は1895年に造られたもので、欄干から川までの距離は約15メートル。犬の飛び降りが報告されるようになったのは1950年代になってからで、それまでには報告例はなかったようです。とはいえ、犬が人間のように自分の意思で命を絶つことなど、現実的にありえるのか。ただ、亡くなったのは50匹ですが、300匹以上がこの場所から飛び降りているとの報告がある。さすがに当局も重い腰を上げざるをえず、専門家に調査を依頼。検証が始まったといいます」
調査を依頼された、動物行動学者を中心とする調査チームは、現場を入念に検証。飼い主からも聞き取りを行った結果、飛び降りた犬には「鼻の長い犬種」「飛び降りたのはよく晴れた日」という共通項があることがわかった。先のジャーナリストが言う。
「調査チームは『視覚』『聴覚』『嗅覚』という、犬が持つ重要な感覚器を検証した。すると現場周辺には、ミンクが生息していることが判明。鼻の長い犬種は嗅覚に優れていますし、天候がいい日は臭いが伝わりやすい。そして狩猟犬種は獲物を追いかける習性があるため、そのニオイに興奮して橋の欄干へと駆け上がり、バランスを崩して落下したのではないか、という仮説が生まれたのです」
とはいえ、これはあくまで仮説。今もって真相の確定には及んでおらず、犬を連れてこの橋を渡る際にはリードをつけることが絶対条件になっているという。
(ジョン・ドゥ)