広島東洋カープの西川龍馬が11月14日にマツダスタジアムで会見し、
「挑戦したい。セ・リーグに行くことはない。カープを陰ながら応援する。行くならパ・リーグでやってみたい。パ・リーグの野球に興味があった」
所有している国内FA権の行使を表明した。
11月15日にFA宣言選手として公示され、国内全球団との契約交渉が可能となるが、意中の球団は決まっているともっぱらだ。球団関係者が言う。
「オリックスへの移籍が濃厚とされています。FA権を取得した昨年もオリックス移籍がウワサされましたが、新井貴浩監督のために、男気で残留した経緯があります。大阪市出身ということで、地元に戻りたい気持ちがあり、水面下での感触は双方ともつかんでいるようです。昨年、FA宣言選手との交渉が解禁されてからわずか6日で合意した森友哉同様、スピード決着も十分にありえます。ただ、金満のソフトバンクがどれだけカネの力で横ヤリを入れられるかも、焦点になりますね」
宣言残留も認められているが、カープの鈴木清明球団本部長は、
「頑張れよ、と言うしかない。(パ・リーグ球団からのオファーは)あるだろう。送り出してあげないといけない」
と退団を覚悟している。スポーツライターは、
「オリックスは昨年、レッドソックスに移籍した吉田正尚の穴を完全には埋められず、今年は外野手を日替わりで代用していました。西川は補強ポイントに合致します。天才的な野球センスを持っていて、走攻守で優れている。リーグ3連覇中の常勝軍団にとって、欠かせないピースになるでしょう」
相思相愛の移籍となりそうなのである。
(田中実)