11月20日、マレーシアの首都クアラルンプールで特殊詐欺グループとみられる拠点の摘発があり、日本人の男7人が逮捕されたと報じられた。また、11月14日にはタイを拠点にした特殊詐欺に及んだとして、グループのひとりとみられる男が、タイから日本へと強制送還されている。
今、海外を拠点に日本人の特殊詐欺グループの摘発や逮捕が相次いでいる。とりわけ日本人に人気の高い、アジアのリゾート地を拠点にしていることが多い。これに「実に迷惑ですね」と憤るのは、タイのリゾート地パタヤ(写真)に住む日本人男性である。
「ここ最近、特殊詐欺グループの逮捕報道が相次いでいることから、われわれタイ在住日本人も警察からの職質を受けるなど、多大な迷惑を被っています。パタヤでは2019年に、日本人の特殊詐欺グループ15人が逮捕された事件が起きている。それで今回はバンコクと…。仲の良い在住日本人同士で大人数で食事をいると、怪しまれることもありますね。あまり派手に遊べなくなりました」
連続強盗事件の指示役として逮捕された「ルフィー」ら一味は、フィリピンの「KTV」と呼ばれる高級キャバクラにハマッていたと報じられている。その影響もあり、夜の店で派手に遊びづらくなったとも、この男性は嘆くのだ。
「在住日本人の間の妬みもあり、派手に遊ぶと最近は通報される…なんて噂も聞きます。SNSでもすぐに晒されたりしますね。犯罪に手を染めていなくとも、警察から職質を受けたら面倒くさいんですよ」
円安や物価高の影響で、今やアジアでは日本人は気軽に遊べなくなってきている。豪遊すると特殊詐欺を疑われてしまうのは、なんとも悲しい気持ちになる…と男性は語るのであった。
(泰野るい)