一方、8回の当選を誇り、衆議院議院運営委員長も務めた群馬1区から出馬する自民党の「ぬらりひょん」佐田玄一郎氏(61)も旗色が悪い。昨年6月の「女子大生買春」報道の影響により、公認問題では、地元から総スカン。
「地元の群馬県の自民党前橋支部は11月19日、有権者から支持を得られず、地元活動が不十分だとして、茂木敏充選対委員長に別の候補者を立てるよう直談判に訪れた。茂木さんは選挙分析資料を見せて、『佐田なら勝てる』と説得したそうです」(地元紙記者)
これに対し地元はさらに反発。前橋支部や県議団は「候補者未決定」で党本部に一任する始末。最終的にゴタゴタの末、佐田氏の公認が決まったのだが、いまだ火種はくすぶったまま。
「前橋支部の会合の時、佐田さんは会場入り口前で地元県議に深々と頭を下げて両手で握手をしていた。だが周囲は『どうせパフォーマンスだろう』とドッチラケ。協力する市議や県議はほとんどおらず、厳しい選挙になるでしょう」(地元関係者)
最大野党ながら、まったく精彩を欠いている民主党にも妖怪が巣食っている。その代表が、「ぬりかべ」のような海江田万里氏(65)と誰もが口をそろえるのだ。
「10月上旬、民主党関係者に『年内解散はない』と自信満々に言っていた。ところが、突然の電撃解散でいちばんあたふたしていたのは、海江田さんでした」(民主党関係者)
安倍晴明ばりの予言力はもとより、自分の選挙の票読みもできないと、周囲は冷ややか。
「前回の選挙で自民党の新人・山田美樹氏(40)に敗れている。ただ、山田氏は性格がきつくて、この2年間で20人近い秘書が辞めているそうです。東京1区は公明党の支持母体である創価学会の本部があり、投票率が低く組織票が有利になれば、海江田さんが再び敗れる可能性すらある」(政治部記者)
民主党の「でくの坊」と言われかねない雲行きだ。
さらに凋落著しいのが、生活の党代表の小沢一郎氏(72)。野党一本化の新党プランをぶち上げても反応はイマイチ。小沢氏を除いた党の議員を民主党に復党させる計画も浮上したが、頓挫した。
「連日地方を回り、各党の候補者調整をしていますが、もはや過去の人。党の会見にも記者が集まりません。正式に離婚して、3人の子供から後継者を誰にするか考えていたのに、全員奥さんについて行ったのもショックだったようです」(政治部記者)
政界の天狗も神通力を失ったということか。
投票日は14日。はたして有権者はこれら“妖怪たち”にどんな審判を下すのか。