小室哲哉が手掛けたアーティストの躍進やバンドブームによって、新たなスターが誕生した1990年代。80年代のランキングから続けてランクインしたのは松田聖子ただ1人と、顔ぶれは大きく変化した。
1位に輝いたのは森高千里。92年に初出場すると、97年まで6年連続で出場。90年代を代表する女性歌手となった。森高千里といえばミニのスカート衣装が人気だが、
「ミニで歌う森高千里が観たい」(46歳・アルバイト)
「『私がオバさんになっても』(92年)がよかった。NHKだからなのか黒いタイツを穿いていたのが残念」(50歳・公務員)
「毎年、衣装が楽しみだった」(52歳・会社員)
と、衣装を理由に挙げた人が多かった。森高はアラフィフになった今も音楽活動を続け、ミニの衣装姿を披露している。紅白は97年を最後に出場していないが「また出場してほしい」と期待する回答もあった。
2位は小室ファミリーの安室奈美恵がランクイン。95年に「Chase The Chance」で初出場。97年には紅組のトリを務め、出産のため芸能活動を休止。翌年、紅白に出場して1年ぶりに表舞台に姿を現すと、ステージ上で涙を流した。
「安室奈美恵を紅白で初めて観て次世代を感じた」(45歳・ショップ店員)
「安室ちゃんが泣いたのを観て泣いた」(47歳・会社員)
「『CAN YOU CELEBRATE?』(97年と98年歌唱)は何度観てもいいですね」(51歳・自営業)
3位は坂本冬美。88年に「祝い酒」で初出場すると、22年までに34回も出場。「夜桜お七」は8回も歌った坂本冬美を代表する曲で、96年にはこの曲で紅組のトリを務めた。
「坂本冬美といえば『夜桜お七』。何回観てもあきない」(62歳・無職)
「『祝い酒』と『また君に恋してる』もいい」(61歳・無職)
「たくさん出ているのでよく覚えている」(59歳・自営業)
アイドルグループの「モーニング娘。」と「SPEED」に加えて、バンドの「JUDY AND MARY」に「TRF」とこれまでにない歌手がランクインした90年代。ランキングはこのように音楽の多様化を表すような結果となった。
1位 森高千里 254票
2位 安室奈美恵 236票
3位 坂本冬美 229票
4位 モーニング娘。 211票
5位 SPEED 195票
6位 荻野目洋子 191票
7位 華原朋美 180票
8位 松田聖子 164票
9位 JUDY AND MARY 127票
10位 TRF 105票
※40歳以上の男性を対象にアンケートを実施。複数回答あり。