新年の競馬といえば、年男、年女の騎手が気になる。そこで「辰年生まれ」のジョッキーを見ていくことしよう。
JAR所属の辰年ジョッキーは岩田望来、浜中俊、幸英明など12名。そのうち女性騎手は古川奈穂一人だけで、年齢別では、20代5人、30代4人、40代3人。
まずは2人の1000勝ジョッキーから。浜中は昨年の勝利数こそ物足りなかったが、重賞5勝と大レースに強いところを見せた。今年は50勝以上の勝ち星を期待したい。ベテランの幸英明は昨年も50勝以上を挙げ、23年連続となり存在をアピールして見せた。
若手に目を移すと、岩田望来が一昨年、昨年と2年続けて100勝以上の成績を収めている。
「辰年騎手の最注目はやはり、岩田望来でしょう。なかなか重賞を勝てずに苦しんでいた時期もありましたが、昨年などは幅の広い騎乗ぶりで重賞勝ちも5つ。騎乗馬に恵まれているので、GⅠ勝利も近いでしょう。何もなければ、あと5年以内に通算1000勝するのも確実。今後、JRAを代表する騎手になると見ています」(競馬関係者)
昨年50勝以上で若手のホープといえば、団野大成もその一人。GⅠ・高松宮記念での勝ちは12番人気、ほか重賞での勝利も8番人気、7番人気、5番人気によるもので、すべて高配当。穴党にとっては常に目の離せない騎手となった。通算勝利数は同期の岩田望来の約半分だが、これはエージェント力の差によるもので腕のほうは劣ってはいない。
美浦所属の原優介の頑張りも目立つ。12月3日のチャンピオンカップ(GⅠ)で12番人気のウィルソンテソーロを2着に持ってきて、3連単190万円馬券を演出してみせたのは記憶に新しい。24年は40勝以上して通算勝利数100勝を達成すると見ている。
そして古川奈穂にももちろん注目だ。12月9日・中京8Rで落馬負傷。左鎖骨骨折で休養を余儀なくされたが、手術は無事終了し現在はリハビリ中だ。昨年は25勝と自己最高成績を収めただけに、復帰が楽しみ。ターフに戻ってきたら気っ風のいい逃げが必ず見られるだろう。特にローカル開催では要注意。
彼らの活躍に期待して、馬券に活かしたい。
(競馬ライター・兜志郎)