日本マクドナルドが1月24日から、単品を中心とした約3分の1にあたるメニューの店頭価格を10~30円値上げすると発表。マクドナルドでは都市型価格の導入を含めればおよそ2年で5度目の値上げとなり、利用者からは悲鳴が聞こえてくる。
今回の値上げ対象は、「ビッグマック」は450円から480円に、「ダブルチーズバーガー」と「えびフィレオ」は400円から430円に、「てりやきマックバーガー」と「フィレオフィッシュ」は370円から400円、「チキンマックナゲット」は5ピースが240円から260円と人気商品ばかり。同社によると、理由は原材料価格の高騰や人件費、賃料、物流費、エネルギーコストなどの上昇、為替変動の影響の長期化という。
マクドナルドは度重なる値上げの中、2023年はすべての月で既存店売上高がプラスで推移していた。しかし一方、既存店客数は23年2月以降はほぼマイナスで推移しており、値上げによる客離れも確実に進んでいる。今回の値上げによってさらなる客離れが進行する可能性もあるが、そこで気になるのが「乗り換え先」だ。
「現在、乗り換え候補として最有力候補となっているのが、タテ読み広告などでマクドナルドを煽りまくっていた因縁のライバル『バーガーキング』です。同チェーンは直火焼き100%のビーフパティの本格バーガーがウケてコロナ禍に店舗を拡大させると、昨年10月には200店舗を突破。28年末までには500店舗達成を目指すとしている。そんな絶好調のバーガーキングは、マクドナルドの値上げでクーポンを使えばさほど商品価格も変わらなくなっているんです。今回のマクドナルドの値上げで『バーキン』がXのトレンド入りを果たすなど、注目度が高まっています」(フードジャーナリスト)
現在、バーガーキングは「ベーコンチーズワッパーJr.」と「クアトロチーズワッパーJr.」の2個セットで43%オフになる初売キャンペーン(1月18日まで)を実施しているが、値下げ攻勢をかければマクドナルドから離れた客をガッポリ取り込むことができるかもしれない。
(小林洋三)