今年4月から段階的に売掛の割合を減らしていき、廃止にする方針を明らかにしている、新宿・歌舞伎町のホストクラブ。その発表以降、ホストクラブでは「頂き女子りりちゃん事件」も影響し、収入源がよくわからない女性客を相手にしなくなっていることが、取材を進めるうちにわかった。
「収入が不安定な夜職の女性よりも、女性社長や管理職OLなど、30代から40代の昼職の女性への営業に力を入れています」
そう明かすのは、歌舞伎町のホストクラブに勤務する男性である。そこで再びスポットライトを浴びているのが、30代から40代のベテランホストだというのだ。歌舞伎町ホストが続ける。
「2000年代前半にメディアに出演し、一度引退した元カリスマホスト達が、ここ数年で復帰しているんです。ひと昔前なら30代以上は『オジホス』なんて呼ばれて、若い女性客に小バカにされていたのですが、30代以上の女性客が増えている今、重宝しています。20代で色恋営業しかできなくて大して喋れない、飲めないホストよりも、よほど仕事ができますね」
色恋営業でマインドコントロールを施し、体を売らせた金を貢がせる現代のホスト達。20代の女性客はその手法でもハマるかもしれないが、そうでない客には通用しないのだ。これ以外にも、オジホスは意外なところで需要があるようで…。
「2000年代前半にホストの追っかけをしていた、当時は未成年だった女性たちが稼げるようになって、来店してくれるのが大きいですね。今のホストには興味ないけれど、中高生の時にテレビで見ていたカリスマホストに会えるなら…と、新規で来店する女性は多いです。30歳以上限定のホストクラブもあるのですが、今後はさらに増えるかもしれませんね」(歌舞伎町ホストクラブ関係者)
これからは仕事ができる「オジホス」の時代だ。