契約更改を済ませていなかった東北楽天の辰己涼介が1月25日、2700万円増の推定年俸8000万円でサインしたが、その風貌がなんとも妙だった。
仙台市内の球団事務所に隣接する会見場にダブルスーツ、セカンドバッグ、ガラケーを揃えて登場。自らテーマを「時代遅れの人」と明かした。昭和のプロ野球選手で数多く見られたパンチパーマも試そうと考えていたが、2月1日のキャンプインが間近なため「やめた」とオチをつけて笑いを誘った。
さらに「メジャー移籍できる圧倒的な成績を残して、チームに貢献したい」と話したが、球団OBは、
「ロッテの佐々木朗希を意識していることがバレバレです」
と苦笑いする。続けて、
「昨年のゴールデングラブ賞の表彰式にも『新妻を連れてきた』と言って、スーツのポケットからリカちゃん人形を出して大ウケした。また笑いをかっさらってやろう、という魂胆があったと思う。そこは生粋の関西人ですから。チーム内でも『辰己は超変わり者』と認知されているので誰も驚かないのですが、ここまで用意周到なのはさすが」
ちなみに球団関係者が明かすには、キャンプ目前まで更改できなかった理由は「単純にスケジュールが合わなかったから」。こちらはタネも仕掛けもなかったようだが、ガチンコで揉めている佐々木に12球団の大トリを持っていかれたのは、さぞ悔しかったに違いない。