永島まなみ騎手が1月27日(土)・28日(日)で2勝を挙げ、調子が出てきたようだ。27日の小倉1Rのグラティアスミノルは後方から早目に動いて先頭に立ちそのまま押し切り、28日・京都12Rのペイシャフラワーはハナを切ってしぶとく最後まで持たせてみせた。
この2勝で通算勝利数は80勝。このところ毎週10鞍以上騎乗しているので、夏前には100勝に達することも十分可能だろう。
女性騎手は101勝すると3キロ減から2キロ減となり今より1キロ重くなるから、そこが一つのターニングポイント。ただ、永島騎手なら心配はいらないだろう。28日のシルクロードステークス(GⅢ)がそのいい証拠だ。
9番人気のトゥラヴェスーラを不利な16番枠から6着に持ってきたのだが、最後までしっかり追い切って掲示板まであと少しだった。外を回して伸びてきたのはこの馬だけだっただけに、価値がある。58キロのハンデを背負って男性騎手との追い比べに負けないのは、手足だけでなく体幹もしっかりしているからだ。
「実は、トゥラヴェスーラ騎乗は師匠の高橋康之調教師が馬主にお願いして実現したもの。あの馬は永島騎手に合うと吉田照哉氏に言ったら、すぐにOKの返事をもらえたそうだ。社台ファームの代表からも信頼を得ているぐらいだから、今後が楽しみだよね。今年中には重賞勝ちをできるでしょう」(トラックマンF氏)
彼女は2月3日(土)は京都で7鞍、4日(日)は小倉で8鞍騎乗する。一番の注目馬は、何と言っても京都10Rエルフィンステークス(3歳牝馬オープン)のスウィープフィート。前走・阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ)は1分33秒5の時計で走って7着だったが、出遅れて最後方からの競馬となったのが痛かった。初のGⅠ騎乗ということで冷静さを欠き、早めに動いてしまったのも響いた。
そのときの経験が今回、生きると見ている。ましてや京都は1勝、2着1回と得意としているコース。決めたいところだろう。
そのほかの馬では小倉8R(4歳以上1勝クラス牝)のナックダンスも楽しみ。3週前に今回と同じ舞台で3着しているうえに、これといった馬も出ていない。すんなり好位を取れるようならチャンス十分。
現在、女性騎手では4勝を挙げている小林美駒がトップを行くが、今月中には永島まなみが先頭に立つことになるだろう。
(競馬ライター・兜志郎)