阪神の春季キャンプ第1クールで評判の高かった選手の1人が、高卒2年目の門別啓人投手だ。
門別は昨年9月に一軍デビューを果たし、秋季キャンプでは岡田彰布監督が特に目を引いた選手を聞かれ、「そら門別やろう。ブルペンのあのボールを見たらなあ。すごい。あのストレート投げとったら変化球も生きてくる。開幕ローテも狙える力あるわな」と話していた。
春季キャンプでも第1クール最終日に現地を訪れた元中日の山本昌氏が絶賛。「フォームのバランスもいいし本当に欠点がない。もっと体ができてくると3、4キロボールが走るようになる。そうなったらローテーションに入っているんじゃないかな」と語っていた。
そんな門別のスゴイところについて、キャンプで実際に見てきた阪神OBの福留孝介氏が2月6日放送の「おはよう朝日です」(ABCテレビ)で解説していた。
1つ目に挙げたのはストレートの良さ。昨季セ・リーグMVPに輝いた村上頌樹投手級といい、
「指にかかったボールは本当に村上投手みたいに打者からするとイヤな速さ。スピードガン以上に速く感じる。初速と終速の差が少ない」
とした。2つ目は独特のフォームで打者がタイミングを取りづらいことで、
「上がってくる手が、後ろ(テークバック)が小さい。打者はそれでタイミングが遅れて1つ差し込まれる」
と説明。投手層の厚い阪神だけに先発ローテ争いも激戦になりそうだが、今季、門別の大ブレイクに期待したい。
(鈴木十朗)